Football Syllabusとは?コーチの哲学を練習と試合につなぐプラットフォーム
合同会社Fujigoソフトウェアソリューション
M&C Holdings(日本)のメンバー

ゲームモデルから練習へ、試合から次の練習へ——すべてを一つの無料アプリで。
はじめに
サッカー指導者の多くは、自分なりの哲学やゲームモデルを持っています。しかし、ゲームモデル、年間計画、各練習の教案、試合後の振り返りは、別々の場所に保管されがちです。ノート、Excelファイル、タクトボードアプリ、チャットグループ——バラバラに散らばっています。
その結果、こんな問題が起きます。
- 「今週の練習は何のため?」と聞かれても、練習メニューがチームの发展目标と結びついていない
- 試合で見つかった課題が、次の練習に体系的にフィードバックされない
- すべてが監督の頭の中にあるだけなので、アシスタントコーチとの共有や、引き継ぎ、自己振り返りが難しい
既存のツールは、練習メニューの作成とPDF出力、動画分析、チーム管理など、一部の機能しか提供していません。ゲームモデル → 成功基準 → ピリオド → 練習 → 試合評価という5つのステップをデータでつなぐ製品は存在しません。
Football Syllabusは、この課題を解決する無料のWebアプリケーションです。
1. Football Syllabusの仕組み
ステップ1:ゲームモデルを記録する
コーチは5つの試合状況について、Concept / Principle / Keyword を記述します。
- 攻撃(Attacking)
- 攻→守の切り替え(Attack to Defense transition)
- 守備(Defending)
- 守→攻の切り替え(Defense to Attack transition)
- セットプレー(Set pieces)
アプリは特定の戦術スタイルを押し付けません。スペイン流、ドイツ流、ポジショナルプレー、高速トランジション——どのスタイルのコーチでも、自分の言葉で表現できます。
ステップ2:成功基準に変換する
ゲームモデルから、具体的で観察可能な成功基準を作ります。例:
- Concept:「ボールを保持し、両サイドからチャンスを作る」
- Principle:「ボール保持時、サイドバックとウィングを高く押し上げる」
- Keyword:「ワイド — スピード — 対角」
- Success Criteria:「サイドバックが相手最終 thirds でボールを受ける回数 ≥ 5回/試合」
ステップ3:シーズンをピリオドに分ける
シーズンをピリオド(Build Up、前進、守備など)に分割します。年間スケジュールがタイムライン上に表示され、トレーニング期間と試合日程が一目でわかります。各ピリオドの進捗は自動計算されます。
ステップ4:成功基準に紐づいた練習メニューを選ぶ
練習メニューのライブラリには、時間、人数、コーチングポイント、ルール・条件、ピッチ図エディタが用意されています。各練習は改善したい成功基準に紐づいているので、選んだ時点で「この練習がどの目標に貢献するか」がわかります。
ステップ5:教案を組み立ててPDF出力
W-UP → TR1 → TR2 → GAME の順で練習を組み立て、合計時間を自動計算。週間スケジュールをグリッド表示し、コーチの役割(メインコーチ、アシスタント、GKコーチなど)を割り当てられます。ヘッドコーチが教案にリアルタイムでフィードバックでき、変更履歴も残ります。A4サイズのPDF教案を出力して、練習に持参できます。
ステップ6:試合を評価する
試合を記録し(相手、大会、スコア、動画)、試合後に各成功基準を3段階で評価します。
- 達成
- 一部達成
- 未達成
動画クリップを基準に紐づけ、発見した課題を次の練習に反映できます。
2. 実際の活用シーン
ジュニア(U-12)のヘッドコーチ
シーズン開幕時にゲームモデルと10〜15の成功基準を書き、シーズンを4つのピリオドに分割。毎週ライブラリから練習を選び、数分で教案を作成してPDFを印刷。
→ すべての練習が現在のピリオドのテーマに紐づき、アシスタントコーチも教案を見れば「この練習の目的」がわかります。
複数チーム・複数コーチを抱えるクラブ・アカデミー
クラブ管理者がTeam Identityと共通基準のテンプレートを用意し、各チームがコピーして年代に合わせて調整。練習メニューのライブラリはクラブ内で共有。ヘッドコーチが他のコーチの教案にアプリ上でフィードバック。
→ クラブの哲学が各チームに浸透し、個人の記憶に依存しなくなります。
高校・大学チームのシーズン中のコーチ
試合後に、現在のピリオドの成功基準を3段階で評価し、動画クリップを添付。「未達成」の基準は翌週の練習に直接組み込まれます。
→ 「試合 → 課題発見 → 次の練習」というサイクルが、感覚ではなくデータに基づく習慣になります。
自分のメソッドを体系化したいフリーランスのコーチ
練習メニュー、教案、シーズンごとの結果をすべて「シラバス」として保存。
→ 自己評価、保護者や新クラブへのプレゼン、コーチライセンス受験時の資料として活用できます。
3. 他のソフトウェアとの違い
データで全工程をつなぐ
YouCoach、Coachbetter、360Player、Sport Session Planner、Hudl、SPLYZA Teams は一部の工程しかカバーできません。Football Syllabus は5つの工程をすべてつなぎます:ゲームモデル → 成功基準 → ピリオド → 練習 → 教案 → 試合 → 評価 → 次の練習。
チーム独自の基準で試合を評価
漠然とした感想やバラバラな動画タグではありません。各試合は、シーズン当初にチーム自身が設定した成功基準に沿って評価されます。
戦術スタイルを強制しない
スペイン流、ドイツ流、ポジショナルプレー、高速トランジション——どのスタイルのコーチでも、自分の言葉で表現できます。既存の流派に合わせる必要はありません。
無料
競合ツールは年間約¥14,800、または月額$7–12の料金がかかります。Football Syllabus はコーチにとって無料です。
ユース選手のプライバシー保護
実名、写真、背番号は保存しません。選手の評価はニックネームのみで行います。子どもの個人情報保護の規制に適合しています。
JFA基準のPDF教案
A4サイズのPDF教案は、JFA(日本サッカー協会)のコーチライセンス講習で使われる項目に準拠しています。
4. 技術スタック
| 領域 | 技術 |
|---|---|
| バックエンド | PHP 8.4 · Laravel 13 · Sanctum + Fortify · PostgreSQL 17 + pgvector |
| フロントエンド | React 19 · Vite 8 · TypeScript 6 · Tailwind CSS 4 · i18next(JA/EN/VI) |
| リアルタイム | Laravel Reverb(アプリ内通知、教案へのフィードバック) |
| AI(フェーズ2) | 自社開発LLM + RAG、多言語embedding、pgvector上のベクトル検索 |
| ファイル / PDF | Google Cloud Storage(動画) · Browsershot + Chromium(A4 PDF教案) |
| 運用 | Docker Compose · GitLab CI |
5. 現状とロードマップ
- 開発中:Fujigo Vietnam;プロダクトオーナー:M&C Holdings
- フェーズ1(全機能実装、AIなし):2026年11月末
- フェーズ2(AI練習提案):2027年1月末
まとめ
Football Syllabus はコーチの代わりではありません。「なぜこの練習をするのか」「前回の試合でチームはどこまで達成できたのか」——その答えを出せるようにするツールです。
ユースサッカーの指導メソッドを体系化したいコーチ、あるいはクラブの哲学を各チームに浸透させたい方にとって、Football Syllabus は無料で始められるソリューションです。
Fujigo にお問い合わせいただき、コンサルティングとデモをご利用ください。